大人気のフクロモモンガは、手のひらに乗るほどの小さな体と、まん丸で大きな目、その体の大きさとは対照的な耳が私達を惹き付けます。

今、ペットショップなどで扱っているモモンガは、「アメリカモモンガ」と「フクロモモンガ」の2種類の様ですが、今日は「フクモモ」と愛称までつくほどの「フクロモモンガ」について調べてみました。

フクロモモンガ オス メス 発情期 鳴き声 期間 噛む

フクロモモンガについて

分類:有袋目フクロモモンガ科フクロモモンガ属フクロモモンガ

コアラやカンガルーと同じ様に、メスには袋がある「有袋類」

生息地:インドネシア、オーストラリアなどの赤道以南の島々、樹木の空洞を巣にする

食事:雑食性(ユーカリの葉・ユーカリの樹液・ユーカリの蜜・虫など)

寿命:約10年(最長17年記録)

性格:寂しがり屋、大人しい、飼いやすい

体長:尻尾以外15~30cmほど

体重:110gほど

毛並み:毛足は短い、青みがかった灰色の毛、頭からお尻に向かって黒色の1本線の毛、腹部は白色やクリーム色の毛

フクロモモンガのオスとメスについて

・オスの特徴

①テリトリーを強く意識する

野生では、オス1匹に対して、メスも子供も複数で集団生活をしています。

テリトリーが最重要なので、一緒に生活しているメスと子供には、臭腺から出る自分のニオイ付けをして、そのテリトリーには、自分の尿を付けてマーキングをします。

※オスは、場所(ゲージ内外)を選ばず、「尿を付ける」というよりも「尿を引っ掛けながら」移動する様です。

②ニオイが強い

オスの体には、「臭腺」というニオイが出る部位があり、場所は額と胸など複数ある様です。

自分のニオイと違う個体には、それは激しい攻撃を仕掛けて追い払い、自分のテリトリーを死守する様です。

オスは、頻繁に額を使ってニオイ付けをするので、年を取ると菱形状に額がはげてきます。

また、メスからもニオイ付けされるために、オスの胸もはげてきます。

これらのことから、ますますオスとメスの区別がはっきりつく様になります。

③単数飼いが向いている

オスは、個々に自分のテリトリーを主張するので、同じゲージなどでは、喧嘩になります。

その意味で、オスを複数で飼うことは、フクロモモンガのためにも止めましょう。

・メスの特徴

①オスよりも匂わない

オスのテリトリーの中で暮らすメスですが、メスにも胸と肛門に臭腺があります。

メスからオスにもニオイ付けをするので、多少メスの胸もはげてきます。

メスは、オスほどニオイが強くない様です。

メスも尿でマーキングをします。

②メスのニオイは繁殖の準備完了を表す

フクロモモンガのニオイ付けは愛情表現でもあり、特にメスの発情期のニオイは、オスの受け入れ体勢が整ったことも意味するそうです。

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フクロモモンガの発情期について

フクロモモンガの成熟の目安は、オスは生後12~14ヶ月頃、メスは生後8~12ヶ月頃だそうです。

個体の大きさや成長の違いで多少の差が出ますが、おおよそこれくらいで繁殖が可能ということの様です。

フクロモモンガには、「発情期」という「期間」がありません。

逆にいえば、一年中、繁殖はできます

そろそろ共寝が近いタイミングは、オスがメスの胸に頭をこすりつけ、メスはオスのこすり付けのせいで胸がはげてきた時の様です。

フクロモモンガの発情期は、先ほども書いた通り、ほぼないに等しい(29日周期)のですが、そうなると飼い主が共寝のコントロールをしてあげなければなりません。

例えば、真夏や真冬の共寝はメスの体力を大きく費やすので、避けた方が良いでしょう。

フクロモモンガの鳴き声について

・クックックック:嬉しい・甘え

・プクプク:もっと嬉しい

・ギーギー:威嚇・恐怖

・キャンキャン:共寝の合図(メスへの求愛)

・シューシュー:フクロモモンガのベビーがママを呼ぶ時の甘え・飼い主に対する甘え

・アンアン:寂しい(大きな声)

・・・など

夜行性なので、夜の鳴き声は大きく響く様です。防音対策を立てた方が良いかも知れません。

フクロモモンガ「噛む」ことについて

・お迎えした直後

お迎えした直後は、怖いこともあって、手を出すと噛まれるかも知れません。

ですが、そんなことにはめげずに、飼い主のニオイのする物や、布切れを住処の中に入れてみましょう。

・噛み癖のある個体の勘違い

一見、噛み癖があるのかな、と思う個体には、触れ合いのつもりで分らないままに噛んでいる可能性がありそうです。

そこで、舌打ち(チッチッ)をして、顔に優しく息を吹きかけてみましょう。

・食事に問題がある

飼い主の指に、食べ物の匂いやその物がついていたことを覚えていて、そのまま噛み癖に移行する場合がある様です。

・精神的に問題がある

運動不足やストレスなど、個体の行動に関連することへの不満が、時に噛み癖となって現われる様です。

・体調的に問題がある

体調を崩して具合が悪いなど、病気の場合にも噛む様です。

・遊んでいる内に、噛み癖へ移行

個体が野生を思い出し、甘噛みが、いつの間にか本気噛みへと移行する場合がある様です。

・・・など

まとめ

フクロモモンガは、メスに「袋」がついているので有袋類に分類され、アメリカモモンガなどの様に、名前に「モモンガ」とついていても、別の種類の様です。

実は、2006年8月にタイリクモモンガが特定外来種の指定を受け、新たにお迎えすることが禁止されているそうです。

それで、今お迎えできるのは、アメリカモモンガとフクロモモンガの2種類だけとなっています。

フクロモモンガが噛むのには、それなりの理由がありました。

その理由が見つかれば強く噛むのは収まるでしょうけど、もしそれが病気に関係しているとすれば、早く受診することをおすすめします。

フクロモモンガを飼うには、テリトリーを強く主張するオスなら1匹だけで飼うのが良いでしょう。

複数で飼いたいのならオスとメスのペアなど、オスを複数匹で飼うのは止めましょう。

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